彩元堂看板

 日記  (2016年12月)

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2016年12月23日




秘密の生物圏

「秘密の生物圏」

この世界とは別のどこかにある異世界の生物圏。
空想系作品の新シリーズです。






秘密の生物圏

ガラスの中に見えるのは、はるけき異世界の生物群集。
4種ほどの小さな生物たちがひしめき合って生きている様子が観察できます。
 

 私のこれまでの作品はすでにある何かの題材を「再現」したものがほとんどでしたが、今回は個人的な妄想が全ての完全空想作品ですっ。実在種の写実表現でかなり鍛えられているので、最近ようやく「そろそろ技術的問題で妥協することなくイメージ通りの空想世界が作れそう...」って思えてきました。これまでの作品系ではどうしても盛り込めない表現が色々あったので、この新シリーズでそのあたりを見せていくつもり。

  異世界の生物群集でも生物全般に見られる生態系の構造や進化のルール等はこの世界と共通です。「秘密の生物圏」に登場する生物たちは現実世界の生物の分類群とは完全に無関係なので、たとえば魚っぽい生物がいてもそれは魚類の一種じゃなくて"収斂進化(異なるグループの生物が類似した生態的地位についた際に、系統に関わらずよく似た姿に進化する現象)"によるものです。形態からなんとなく生態的地位が推測できるかもしれません。

 この「秘密の生物圏」第一号作品には水中生物の三つの生活型: 遊泳生物(ネクトン)・浮遊生物(プランクトン)・底生生物(ベントス)に属する生物たちが入っています。
 

 --- 最初のイメージ(原案スケッチ)と完成した生物たち ---

修正を加えながら最終的な形にしました。各生物の特徴もチラッと紹介。

 
左: 扁平な葉状の遊泳生物。複数の鞭毛と一対の眼らしき器官をを持つ。
柔軟な体を上下方向に細かく波打たせて活発に泳ぎ回っている。

右: クラゲに似た構造を持つ浮遊生物。傘には複数の突起を有し、
傘縁にある6枚のヒレ状の器官を緩慢に動かしている。橙色の粒は眼点か。



 
左: ラッパムシやハエトリグサを連想させる姿の底生生物。
時々素早く体を伸ばして獲物を捕まえるような動作をしている。

右: 柄と球体で構成された非常に単純な形態の底生生物。
水流と関係なくゆっくりと揺れている。色彩に2タイプ見られるが同種か別種かは不明。


今後このシリーズの作品が増えるにつれて
これらの生物たちの生態についても少しずつ知見が増えていきます〜。




玉の大きさはこんな感じ↓

秘密の生物圏

2016年12月制作
サイズ:H33.5mm x W32mm x D23mm、穴の直径:3mm
材質:鉛ガラスに一部ソーダガラス使用(佐竹ガラス)

空想系なのでサイズ制限はないんですが、予定の3cmより大きくなってしまいました。
このサイズまで佐竹ガラスのクリアを何度も盛り付けて造形していると
透明部分にユラユラした脈理のスジが沢山入ってしまいます。
これも制作の筆跡みたいなものと思ってもらえたら嬉しいです。

 

  ちなみに作品タイトルの「秘密の生物圏」はまだ仮のもので、正式なシリーズ名と個々の作品名をじっくり考えてるところです。いつも新作のタイトルってものすごーく悩みます....。

  この「秘密の生物圏」第一号作品は今月のグラス2Hオークションに出品しました。この他に私からもう一点トンボ玉作品「エビモのせせらぎ」も出品しましたので続けて紹介します〜。




エビモとスッポンのトンボ玉

自然環境系作品 「エビモのせせらぎ」

エビモが群生する用水路のせせらぎの中を泳ぐニホンスッポンの幼体。
底にはアオミドロが繁茂しています。

2014年に発表してから、数個しか作っていないちょっとレアな作品です。
制作が難しくてこの玉が成功するまで2個続けて失敗しました...(涙)。
販売するのは今回の玉が4個目(過去に2Hで一個、作品展で2個販売)。
スッポンが浮き立つように背景を暗くしたり
エビモの葉の色を濃くしたりと微妙に変更を加えています。


エビモのせせらぎ

2016年12月制作
サイズ:29mm x 30mm、穴の直径:3mm
材質:鉛ガラスに一部ソーダガラス使用(佐竹ガラス)

 今月のグラス2Hオークションの入札日は12月26日(月)です。

私が出品した作品の入札終了時刻は、
   「エビモのせせらぎ」・・・・21:45、
   「秘密の生物圏」・・・・・・22:00
 となっております(2点とも自動延長あり)。

 この他、私の作品を所有されていた方から「一粒の海」が出品されています(21:00入札終了)。

それでは皆さま、今年最後のオークションもどうぞよろしくお願いいたしますっ。

Glass 2H Auctions


最近全然遊びに行けてないけど、 今月の生き物写真です。↓



リュウキュウツチトリモチ

寄生植物のリュウキュウツチトリモチがもう生え始めていました。
まだ地面から出てきたばかりのもの。これまた素敵なお姿♪
いつもシーズン終盤頃に観察に行ってたので
若い状態ってあんまり見てなかったです。
(12月11日、沖縄本島南部)




ウロからキノコ

樹のウロから生えていた立派なキノコ(未同定)。
ツバの感じもものすごく好みですっ。
このキノコのためのウロみたい。一等地ですね〜。
(12月11日、沖縄本島南部)





アオノクマタケラン

赤い実のアオノクマタケラン(手前)と
青い実のリュウキュウルリミノキ(奥)。
ヤンバルの森の中は色んな植物たちの実でカラフルな時期です。
(12月7日、沖縄本島北部)





アミヒカリタケ

この時期もアミヒカリタケが大量発生します。
全部光ってたらとても幻想的な光景ですが、
残念ながら発光してませんでした(他の場所では少し光ってたけど...)。
この株に出会うのが数日遅かったみたいです。
(12月8日、沖縄本島北部)


私的年末最大のイベント「アカガエルの一斉産卵」は見に行けないまま終了。
オークション用の新作を必死で創り続けてたあの最中に産んじゃいました(涙)。
クリスマスプレゼント貰えなかった気分。今年結構頑張ったのにぃ........うぐぐ...。




ダリネコ

素敵なクリスマスを〜♪







2016年12月9日

 本日、今年最後の抽選販売を実施中です〜。すみません、今回は4点だけです(失敗が続いてしまいまして.....涙)。今晩22時までお申し込みを受け付けています。ではでは、どうぞよろしくお願いいたしますっ。


トンボ玉抽選販売

これら4点を販売しますね。
* この抽選は終了しました。ありがとうございました!






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