彩元堂看板

 日記 (2012年12月)


 

2012年12月24日

 今年は私、なんだか次々と色んな病気にやられてます(涙)。ここ数日間は胃腸炎(流行のノロ?)らしき症状で動けなくなってましたがやっと完全回復。家族にも感染させずに何とか治まって一安心ですが...いつのまにかもうクリスマスイブなんですねぇ。
 明日(25日)の20:00~23:00に Web shop でトンボ玉作品の抽選販売をやりたいと思います(抽選のお申し込み受付時間がこの3時間だけと短めですのでご注意くださいませ)。6点ほどの販売になりますが、今回もどうぞよろしくお願いいたします!
 

 本日入札開始のグラス2Hのオークションにも「木漏れ日に漂う(冬景色)」という作品を1点出品しています。この作品は通常版の「木漏れ日に漂う」と異なり、散ったエゴノキの花(沖縄では12月から3月に咲く冬の花)が水面にたくさん浮いている冬のヤンバルの景色になっています。
 実はこのデザインはシリケンイモリの作品案を練っている時の最終候補に残ったものなんですが、同じ淡水系の「バイカモの陰で」と並べた時に似た感じになっちゃう...とか、綺麗なお花を何となくトッピングしただけに見える...とか色々な理由から結局不採用。でもやはり好きなデザインなので、今回オークション用として1点制作してみました。今後、季節限定でたまに登場するかもしれませんが、どうしようかまだ未定です。
 この作品は12月24日(月)入札開始、12月28日(金)21:13入札終了となってます。


「木漏れ日に漂う(冬景色)」

木漏れ日に漂う(冬景色)


  


シリケンイモリ ヤンバル


冬景色といっても、あくまでも沖縄の冬ですので...。





シリケンイモリ ヤンバル

シリケンイモリとエゴノキの花。
寒い時期のヤンバルの森の光景です。





エゴノキ 花

エゴノキの花。ぽとっ、と花ごと散ります。
木の下は落ちた花で真っ白に。




 今回のグラス2Hオークションにはもう1点私の作品、「落ち葉の花」が出品されてますっ。こちらはお客様からの出品で、以前グラスタウンさんからご購入されたものです。皆さま、こちらもどうぞよろしくお願いいたします~。


 



メリークリスマスです。





2012年12月13日

 北海道、行ってきました~。北海道立近代美術館で開催中の特別展「サークル○オブ○アート」 と、その関連事業のトークイベントについて報告しますっ。


北海道立近代美術館 サークルオブアート

 ↑来ましたっ、北海道立近代美術館。数年前、「ダリ展」が開催された時に一度来て以来、今回で2度目の訪館。もともとガラス作品のコレクションに力を入れている美術館だそうですが、これまで現代もののトンボ玉作品が展示されたことはほとんど無いようで、本当~にありがたい限りですっ!
 私はトンボ玉を工芸品ではなく自己表現のアート作品という意識で創っているので、今回のような一般の美術館でアートとして展示していただくのが第一目標だったんです。嬉しい~。




作品展示風景1  作品展示風景2

作品展示風景3  作品展示風景4

 ↑私の作品の展示コーナー。
 シンプルで美しい見せ方が美術館らしくてとっても良い感じです。これまでの私の作品展示とは趣が違って新鮮でした。ここでは作品を直接手にとって見ていただくことはできないのですが、そのかわりに一点ずつ小さな透明ケースに収めることで各玉を色んな角度からじっくり眺められるように工夫されてます(ライト付きのルーペも用意されてました)。なお、クラゲシリーズは以前紹介した「日本産海月類硝子標本」の木箱で飾られてます。

 トンボ玉作品24点に加え、私が撮り続けているヤンバルの森の写真作品も12点展示していただいています。展示されているトンボ玉と写真はもともと共通のコンセプトを持った作品なので、このような場で両方並べて見てもらえるのはとっても嬉しいですっ。ちなみに「魚石」等の空想系作品はコンセプトが異なるため今回の展示には含まれていません。
 他の展示作品も魅力的なものばかりで大変楽しめる特別展でした。この展示は来年の1月20日までやってます。

 * 館内は撮影禁止ですが特別に許可をもらって撮影させていただきました。



 
トークイベントの様子

12月1日のトークイベントの様子。

 「北海道→←沖縄 “いきものがたり”」と題したトークイベントでは私と徳田龍弘さんで作品や生き物の話をたっぷり喋ってきましたっ。たっぷりすぎて予定終了時刻を40分もオーバーしてしまいましたが....(すみません)。来てくださった皆さま、最後まで聴いてくださり本当にありがとうございました!美術館の講堂でひたすら生き物トーク(しかも爬虫類や両生類、菌類などの話ばかり...)というのもかなり珍しかったんじゃないでしょうか。
 徳田龍弘さんはヘビをメインの被写体として活動しているフォトグラファーで、私が以前、西表島でウミヘビに寄生するダニを調査していた時に偶然出会ったのが縁のヘビ友です。今回、徳田さんとはかなり久々にお会いしたのですが、イベント以外の時間も学芸員さんたちを交えてずーっと生き物の話ばかりしてました。めっちゃ楽しかったです。また一緒にこういうイベントをやりたいですね~。






息子、初めて雪ダルマに会う

息子ははじめての北海道。
はじめて雪を見て一言、「ゆき、こわいねー」
雪ダルマさんとも初対面です。
大雪でとっても寒かったねー。






 

Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series A (Zoology)

沖縄に戻ったら論文が届いてました。私が書いたものじゃありませんが...

Takahashi M., H. Misumi and Y. Takahashi, 2012.
A New Genus and Two New Species of Chigger Mites (Acari, Trombiculidae)
Collected from Amphibious Sea Snakes of Japan.
Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series A (Zoology) 
Vol.38, No.4, pp.159-172









マスナガタマツツガムシ

学名 Schoutedenichia masunagai

実は、この論文で新種記載された生物の種小名に私の名前がっ!
(masunagai の i は命名規約で付けられる語尾です)


和名 マスナガタマツツガムシ

ツツガムシ...砂粒くらいの小さなダニです。






マスナガタマツツガムシ2  マスナガタマツツガムシ3

スケッチと生体写真(記載論文より)
すんごい地味な生物。


 陸に上がる一部のウミヘビの体には色々なダニがくっ付いているんですが、世界的にほとんど何も調べられていません。私が採集してダニの研究者に送った標本の中にもいくつか未記載種がいまして、新種として記載をした方がその一つに私の名前を献名してくれたんです。
 このマスナガタマツツガムシはヒロオウミヘビの体表からしか見つかっていない種類で、このウミヘビ無しには生きられない生物です。冗談半分で「増永さんの名前付けますね」と言われた時は「やめて~」ってお断りしたんですけど、実際にウミヘビに関わる生物に自分の名前が付けられてみると元ウミヘビ研究者としてはやっぱり嬉しいもんです。
 とにかく生き物の名前に自分の名を残せるのは生物系の人間としては幸せな事だと思って、この話を何人かにプチ自慢してみたんですが...誰も羨ましがってくれません。





リュウキュウアカガエル

ヤンバルの森の中では冬の恒例イベント、カエル祭りが開催中~。
今はリュウキュウアカガエルが繁殖最盛期です。
撮影に行った場所ではもうほとんど卵を産み終わってましたが...(涙)

そろそろハナサキガエルも盛り上がってくる頃です。こちらも楽しみ~。








ダイダイガサ

若いダイダイガサ。姿も色もステキですねぇ。




 しばらくネットショップに販売用の作品を出してませんでしたが、今月中に一度抽選形式で作品販売をやりたいと思ってます。アップの日時は決まり次第告知しますね。





 
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