彩元堂看板

 日記  (2016年3月)

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2016年3月25日

 本日はグラス2Hオークションの入札日です。私は「夏の礁池」と「魚石(青, sp. C)」の2点を出品しました。2点ともレギュラー作品になりますが、以下に簡単に紹介しますね。


 
夏の礁池

「夏の礁池」 2016年3月制作

樹状のトゲサンゴ、被覆状のカメノコキクメイシ、単体(自由生活)サンゴのクサビライシなど、
様々な生活様式のサンゴ類が住む“サンゴ群落”側。
サンゴの森をルリスズメダイが泳ぎ回っています。





夏の礁池

反対側は“海草藻場”。
リュウキュウスガモ(海草)の繁茂する砂地を漂うハブクラゲ。
下にはクロクモヒトデもいます。

礁池とは珊瑚礁の内側に広がる池のような浅い海域。
このサンゴ群落と海草藻場が混在する複雑な環境が高い生物多様性を生み出しています。
そんなテーマで2010年から制作しているトンボ玉。
(制作するのがしんどい玉なのであんまり作ってませんが...)

大きさ:H26.5mm x W27mm, 軸穴の直径:3mm
自然環境系作品  【環境:沖縄沿岸の礁池(夏)】
紙製標本箱付き


 「夏の礁池」に入っている樹状サンゴは一応“トゲサンゴ”という種類がモチーフです。樹状サンゴの種類を作り分けられる程の技術はまだ無いんで(涙)、あくまでもトゲサンゴの間をスズメダイが泳いでいるっていう“設定”ですが、海洋生物に詳しい方から「なんでミドリイシとかメジャーな種じゃなくてマイナーなトゲサンゴ?」って突っ込まれそうなチョイスです。
 樹状サンゴの代表ともいえるミドリイシ類を採用しなかった理由の一つは、ミドリイシ類の特徴的な大きなポリプ(個虫)のブツブツ感を表現する方法が思いついてないっていう技術的な問題。それで、もっとポリプの小さなサンゴにしようと...(汗)。
 でもトゲサンゴを選んだ一番の理由は別にありまして、それはこのサンゴがもう沖縄本島ではほとんど見られなくなってしまった種類だから。トゲサンゴは白化にとても弱くて回復しにくい種で、1998年の大規模白化以降は沖縄本島の珊瑚礁からほぼ消滅してしまいました。自然環境系作品は特に“数十年後には消えてしまうかもしれない光景をガラスの中に半永久的に記録しておこうという試み”という意味合いが強く、この「夏の礁池」には私が沖縄に来た頃に見た本当に綺麗だったあの海の光景をガラスに記録したつもりです。
  初期の作品ではピンク色だったトゲサンゴも今作では白っぽくなってます(形も太短いものに変更)。色も形もバリエーションが豊富なサンゴなので健全な白っぽい群体と見ていただくか、白化してしまった群体と思われるかは鑑賞者のご想像にお任せしますね。





魚石

「魚石(青, sp. C)」 2016年3月制作

前回の抽選販売の時にお客さまから「オークションに魚石をだして」って
ご要望を頂きましたので、今回出品しました。
オークション用ということで特別に「光る魚石」。
通常の販売でも稀に光るものがこっそり混じってますが、
「これ光ります」って明記するのはオークションの時だけですので...。



魚石

最近、裏の石質部分の表現もこっそりと変わってます。
銀の膜によって反射でキラっと光る部分が散りばめられてます。
特に晴れた空の下でくるくる回して眺めるとキラキラが綺麗ですよ〜。

大きさ:H21.5mm x W26mm x D26.5mm, 軸穴の直径:3mm
空想系作品
紙製標本箱付き


 ではでは、本日のグラス2Hオークションもどうぞよろしくお願いいたします! 
 入札終了時刻は「魚石(青, sp. C)」が22:00、「夏の礁池」が22:15 です(自動延長あり)。

* 魚石の終了時刻に誤記がありましたので修正しましたっ。すみません。


グラス2Hオークション 




 最近全然ヤンバルに行けてません〜(涙)。そんな訳で生き物写真ネタも全然ないです。もう、「境界」のための作品制作でありえんぐらいイッパイイッパイでして...。そのくらい八丈島の展覧会に気合入れてますー。

 せっかくいただいたメールにもお返事できてないものが多くて、本当に皆さまに申し訳なく思ってます。
 実は、文字による意思疎通は私にとって最も不得意なジャンルでして...もう、簡単な文章作成もいつも異常なくらい時間がかかってしまいます(この日記も...汗)。メールの返信等がルーズなのは私の一番ダメな部分だって昔から認識してるんですが、未だに改善できてません。なので、もしメールのお返事がなくても決して嫌ってるとかじゃありませんのでそこだけは誤解しないでくださいませ。私の事は嫌いになっても作品は愛でていただけたら幸いです〜。
 m(_ _)m

 




2016年3月10日

 本日はトンボ玉作品の抽選販売日ですっ。17:00から23:00まで抽選のお申し込みを受け付けております。今回販売する作品は No.1 「水海月」 , No.2 「珊瑚礁の岩陰で」,  No.3 「雪中の一夜茸」,  No.4 「魚石(緑, sp. C)」,  No.5 「魚石(茶, sp. E)」 の5点です。


抽選販売

↑画像をクリックすると「抽選販売の特設ページ」が開きます。
* この抽選は終了いたしました。




雪中の一夜茸 2016

「雪中の一夜茸」 2016

この作品も今回からデザインが変わりました(ちょっとだけ)。

 「雪中の一夜茸」は自然環境系に属しているのですが、これまでのデザインでは「環境」がしっかり表現されていませんでした。もともと、白と黒だけで表現するというコンセプトで生まれた初期の作品だったので、特に環境設定は意識せずに作られたものです。今回、「堆積した枯れ草から生えたネナガノヒトヨタケ」という形に底質の環境を加えて自然環境系らしくデザインを変更しました。環境を特定したため、これまで背景に入っていたムラサキナギナタタケは「らしくない」ので廃止しました(ご了承ください〜)。モノクロのコンセプトも新型では採用していませんが、この枯れ草の背景はより侘び寂びな感じが強調されてて気に入っています。

 昨年「とんぼ玉100人展」のポスターに私の玉を起用していただいた頃から、抽選販売の倍率がかなり高くなっていました。もう当たる気がしないと感じてる方もいらっしゃるかと思いますが、ご安心くださいっ、今年に入ってからは倍率もだいぶ落ち着いてきております。ちなみに前回は各作品30〜40倍程度と程よい感じの競争率でした。今が狙い目ですよ〜(笑)。ではでは、今回もどうぞよろしくお願い致します。





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