彩元堂看板

 日記  (2016年7月)

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2016年7月25日

 気づけばこのサイトの更新も一ヶ月近く止まっていました(汗)。どうもすみませんっ。八丈島でのとんぼ玉硝子芸術展覧会「境界」、無事終了しました。沖縄に戻ってきてからはさすがに何か吹っ切れた感じで数日間は頭の中が真っ白に...そのくらい「超」気合を入れた展覧会でした。八丈島まで遠路遥々来てくださった皆さま、本当に本当に心より感謝しておりますっ。ありがとうございました!

 展覧会の後、次のオークション作品を制作したり販売した境界作品50点の標本箱作りがまた思った以上にしんどかったです(なにせ、真っ白になった後なので...)。箱を一度に50個なんて作ったことなかったので、ボール紙の切り過ぎでかなり指が痛い.....(涙)。

 ではでは、今更ですが展覧会の様子や島で撮った写真などお見せします〜。


とんぼ玉硝子芸術展覧会

おじゃれホールでの展示の様子。
会場に入ると3本の「作家の回廊」がホール内に広がっている構造。
(写真では2本しか写ってませんが...)。



とんぼ玉硝子芸術展覧会

星空のような壁面照明と作品の数だけあるスタンド照明で不思議な雰囲気でした。



とんぼ玉硝子芸術展覧会

会場内の展示物は撮影禁止だったのですが、
作家特権?で開場前に少しだけ撮らせてもらいました。
なんとも良い感じ〜。


おじゃれホールでの展示の様子を動画でちょこっと紹介。
↓こちらからご覧ください↓
とんぼ玉硝子芸術展覧会「境界」 (YouTube動画)




とんぼ玉硝子芸術展覧会

こっちはもう一つの展示会場、満天望のミュージアムショップ。
初日のオープン時は特に大賑わいでしたねー。


とんぼ玉硝子芸術展覧会

満天望の第一展示部屋。
写真は会期の後半に撮ったもので、この後半2日間は
おじゃれホールで展示していた75点も加わって総作品数150点がずらっと並びました。

とんぼ玉硝子芸術展覧会

満天望の第二展示部屋。



とんぼ玉硝子芸術展覧会

会期後半2日間の満天望の廊下はこんな感じ。

 

 この島の自然や文明の欠片もものすごく魅力的でして、もちろん思いっきり楽しんできました。八丈島で展覧会をやった意図もここにあるわけで...。


ヤコウタケ

光るキノコツアーで見せてもらった八丈島のヤコウタケ。
とても光が強くて、キノコの周りまで明るく照らされてます。
沖縄では見られないエナシラッシタケもいっぱい光ってました!
ご厚意でツアーをやってくださった秋田さん・大場さんに心から感謝ですっ。


八丈島の森  八丈島の森

八丈島の森。ずっと山に霧がかかっていて良い感じにジメジメなので、
苔とかシダとかキノコとか変形菌とか、日陰生物系がものすごーく楽しい島なんです。
礒野さんと森に入ったらほとんど動かないで何時間でもちまい生き物探しちゃいます(笑)

ヒナノシャクジョウ  ツノホコリ

左:腐生植物ヒナノシャクジョウ? 沖縄で見てるのとなんか雰囲気が違うような....。
右:白いモシャモシャは変形菌のツノホコリ。


粘菌  粘菌とトビムシ

左:森で足元の落ち葉をじっくり見たらよくわからん菌糸や変形菌だらけ。興奮しますねー。
右:変形菌(ムラサキホコリ?)の若い子実体にアカイボトビムシさん。かなり目立ってますよ。


  クモタケ

左:こんな小さなキノコが生えてる白っぽい枯れ葉って、夜にひっそり光ってるのが多いです。
右:冬虫夏草のクモタケ。トタテグモの巣穴の蓋が開いてクモタケが伸びてくるのが面白い。


アオバハゴロモ  微小貝類

左:アオバハゴロモの幼虫? 気づけば足元にいっぱいいました。フワフワしっぽがカワイイ。
右:数ミリの小さなカタツムリ。微小貝類ってよーく見ると綺麗なものが多くてハマリそう。



アカハライモリ

とっても小さな水場を覗いてみると...。
木漏れ日に漂っていたアカハライモリさん!
そうそう、私が玉に記録してるのはこの光景ですっ。


イモリのとんぼ玉

満天望に展示していた 「木漏れ日に漂う(大玉)」
(こっちは沖縄のシリケンイモリです)




神社  青銅貨

左:八丈島には大小様々な神社がいっぱいあって、特別な雰囲気が印象的でした。
右:境内に落ちていた見たことのない硬貨は大正十一年の一銭青銅貨。素敵な色。


祠

小さな石の祠がたくさん並んでて、なんだか不思議な光景。



祠





玉石垣

八丈の古い集落に見られる玉石垣。
昔、海岸から玉石を持ってきて積み上げたそうですが驚異的に揃ってます。
「長崎の魚石」のお話で民家の石垣に魚石が混じってるっていうのは
もしかしてこんなイメージなのかな〜と想像しながら見てました。


戦跡の壕  壕内

左:島のあちこちに戦跡の壕が口を開けています。この自然に呑まれてる遺跡感が堪りません。
右:シダとか遺跡が大好きな内田さんは真っ先に穴の奥に入って行っちゃうし...。
もう、ホントに内田さんの玉の中を歩いてるみたいで面白かったです。


内田敏樹作品

内田敏樹さんの展示作品「廃墟」
やっぱり内田さんの作品凄いなぁ...。


↓こちらは展覧会のために八丈島に来てくださった Iさんにいただいた海中写真。
コールマンウミウシ

コールマンウミウシが交接してますっ!
私の作品を見た直後に八丈島でダイビングしてこんな場面に出会ったそうで、
すぐにこの写真を見せてくれました。私も感激。

ウミウシのとんぼ玉

展示作品「一粒の海(大玉)」
これはコールマンウミウシが交接する直前の場面で、互いの体の右側を寄せてるところ。

もう、作品とそのモチーフになっている光景を同時に見てもらえるなんて
作り手としてこんなに嬉しいことはありませんっ。

 私も今回八丈島で久々にダイビングをやって、初めてアオリイカの集団産卵シーンを見ることができてめっちゃ感動したり...。今後の創作のイメージを頭の中にたっぷり詰め込んできました。
 礒野さん・内田さん・私の作品を八丈島で見てもらいたい!っていうこの企画、来てくださった皆さまにとって忘れられない思い出の一つになってもらえたら嬉しいです。

 八丈島での「境界」は終わりましたがグラスタウンの「境界」企画はまだ終わっていません。町長さん、まだ何か考えてるみたいですねー(笑)。私もグラスタウンの「Co展」をチェックして今後の展開を気にしてるところです。


 そして本日(7月25日)はグラス2Hオークションの入札日です。今回私が出品した作品は「木漏れ日に漂う(大玉)」。境界出品作品をもう一度ほぼ同じデザインで制作したものです。私の境界作品50点の抽選販売で、第一希望にこの作品を選んでくださった方が5名もいらしたそうです。私も気に入っていたデザインだったのでオークション用にもう一点特別に制作することにしました。


木漏れ日に漂う(大玉)

「木漏れ日に漂う(大玉)」
サイズ:36.5 x 31 x 29.5 mm
森の小さな水場にゆったりと浮かんでいるシリケンイモリ。
大玉ということで贅沢に空間を使って水場の広さやイモリのゆったり感を表現。


木漏れ日に漂う(大玉)

反対側はシリケンイモリが求愛行動をしている場面でオスがメスの前で尾を振っています。
水面にエゴノキの花が浮かぶ冬のヤンバルの光景です。
境界に出品した第一号作品と違う点は二匹の周りが藻で覆われているところ。
(第一号はもっとスッキリデザインでした)


木漏れ日に漂う(大玉)

表面のイモリさんのアップ。
表面に気泡による凹みがあったり(光の反射部分)、
浮かんでいる落ち葉が水生不完全菌に取り付かれたようにモワモワしてたり...。
ガラスの脈理も含め、私はこれらの景色を寧ろ表現として面白いと思ってます。
(西洋美術的?な「完璧な綺麗さ」は目指していないので....)


木漏れ日に漂う(大玉)

お腹が膨らんでる方がメス。
オスは必死に尾を振ってメスにアピールしてます
(尾がやや短く見えるのは写真のアングルのせいです)。
オスの頭に大きな気泡が乗ってしまったのはご愛嬌ってことで...。

 この作品の入札終了時間は21:55です(自動延長あり)。ではでは今回の境界絡みの特別作品、どうぞよろしくお願いいたします!

グラス2Hオークション






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